パウロの森の四季 2023年

2023/24年冬編 12月~2月

4月5日:2月分掲載、1月31日:1月分掲載

2023年12月31日:12月分掲載


2024年2月 如月

・2月のパウロの森は「山眠る」状態です。

2/4の立春を過ぎて暦の上では春ですが、5日午後から雪が降り出し、パウロの森では10cm程の積雪でした。

1週間経っても日当たりが良くない処では雪が残っています。

 

・去年の夏、カシナガキクイムシの被害に遭って葉をつけたまま枯れてしまったコナラやクヌギが、枝の強度を落としてしまい、風が吹くと大枝を落とします。雑木林の道に大枝が沢山落ちています。中には地面に突き刺さっている大枝や道具小屋の屋根に落ちた枝もあり、人に当たったり屋根を破損したりすると大変です。

  

・椎茸の圃場では、肉厚で表面が割れた冬菇が少しずつ大きくなっています。

2月の雑木林は冬の佇まいですが、梢の上空は春の光です。あと一月も経たないうちに桜が咲き、木々の新芽が吹き出し、1年で一番雑木林が輝く季節になります。

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2024年1月 睦月

・新年おめでとうございます。初詣で2024年は平穏な年になることを祈りましたが、いきなり大きな災害と事故が発生しました。被害に遭われた皆様にお見舞い申し上げます。早期のインフラ復旧と街や地域経済の復興を祈るばかりです。

 

・新年を迎えたパウロの森は静かに眠っています。1月はイベントがなく2回の整備活動だけで、整備活動の初めは森の大木オオサワラの前で安全祈願です。整備作業と実施イベントの無事故を祈りました。

 

・森の中で一番日当たりの良い見晴らしの丘では、クロモジやダンコウバイの冬芽が少し大きくなりました。東の谷道で昨年存在に気付いたナツボウズに蕾が沢山付いています。来月には地味な色の花を咲かせるでしょう。ツノハシバミの雄花の花序が垂れ下がっています。雌花はまだです。枯れたウバユリの実には平たい種が積み重なっています。、レモンエゴマの枯れた実はつまんで揉むとレモンの香りがします。リョウブの枯れた実は風に揺れています。コウヤボウキが髭だらけの種をつけています。ピンク色した種もあります。

  

・2024年も1カ月が過ぎ、昼間の時間が伸びてまもなく光の春です。パウロの森だけでなく能登の被災者、遠くウクライナやガザ地区にも平和な希望の光の春が訪れることを祈ります。

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2023年12月 師走

・2023年は日本国内や海外で様々な事件や出来事がありました。2020年から続いた新型コロナウイルス感染症がようやく収まり社会の活気が戻った処に物価高、ロシアとウクライナの戦いが終わらないうちにイスラエルとパレスチナの戦いが起こり多くの犠牲者が出ている悲惨な状況が続いています。一方、野球の大谷選手の二刀流の活躍や将棋の藤井棋士の八冠制覇、阪神タイガースの38年ぶりの日本一などワクワクする出来事もありました。

 

・師走を迎えたパウロの森は、コナラなどの広葉樹が落葉し「山眠る」状況です。冬の眠りについた森で家族向けの「クリスマスリース作り」、森林インストラクターの卵たち対象の「火熾し研修」のイベントがありました。また生徒の保護者対象のイベントでは、森の素材でクリスマスリース作りを楽しみました。

 

・冬苺が沢山の甘酸っぱい実をつけています。ヤブ柑子も赤い実をつけています。恩方小の1年生が植樹したサンシュユの実が赤く熟しました。オヤマボクチがトゲトゲの種をつけています。椎茸の冬菇が顔を出しました。コマユミの鮮やかな紅葉が目立ちます。

 

・森の整備活動の締め括りは、パウロの森の主として聳える大椹に、一年の感謝の気持ちをこめてお参りです。

 

・来る2024年は、多くの犠牲者を出し憎しみの連鎖を生む戦争が終わって、世界中の人々が平穏で安心して暮らせる年になることを祈るばかりです。皆様、どうぞ良い年をお迎えください。

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2023年秋編 9月~11月

2023年10月1日:9月分掲載


2023年 長月

・2023年の夏は異常な暑さが続き、9月になっても残暑が厳しく連日の真夏日が続きましたが、秋の彼岸を境に大分暑さが収まりました。「暑さ寒さも彼岸まで」の言葉通りです。生徒や児童の夏休みが終わり、運動会や文化祭、地域のお祭りなど4年ぶりに通常開催となり、コロナ禍前の日常が戻ってきました。

 

・パウロの森では色々な秋の草花が咲きだすころですが、今年は残暑が厳しくまだ夏が終わっていないような感じです。半ばを過ぎてようやくコボタンヅルや、オトコエシ、ヤマホトトギスが咲き出しました。真っ赤なタマゴタケに2年ぶりに会うことができました。芝生広場ではツルボが咲き、曼殊沙華が片隅で咲いていますが、乗馬クラブのキンモクセイは月末になっても香りが漂ってきません。

 

・下旬には、近くの恩方小学校3年生と4年生がパウロの森にやってきました。芝生広場で虫を追いかけ、山道を元気よく歩いて探検し、スギの間伐作業を見学し、伐倒した材の皮むきと丸太切りを体験しました。森の広場で、例年通り愛情いっぱい、見て楽しく食べておいしいお弁当を食べました。

 

・今年の春先、落ち葉をいっぱい集めた「落葉溜め」に、夏の間にカブトムシが卵を産んで、幼虫が沢山生まれました。すでに5cm位の大きさです。イノシシに喰われないように掘り出して、飼育ケースに移しました。第二広場の丸太ベンチで一休みしていると、芋虫がひょっこり顔を出しました。しっぽのツノを立ててセカセカと動く緑色の「スズメガ」の幼虫と、鮮やかな緑色でのんびりと動く「オオミズアオ」の幼虫です。オオミズアオは成虫も幼虫もとてもきれいな色です。

 

・大久保バス停からパウロの森に向う坂道で花弁が5枚あるセンニンソウの花を見つけました。四葉のクローバーのような何か得した気分です。小田野公園では4年ぶりに「秋のワークショップ」が開催され、パウロの森くらぶは、アイのたたき染や押し葉の栞作り、どんぐりのブローチ作り、ブンブン独楽作りなど出店しました。土手沿いの河津桜が花をつけていました。夏の猛暑で、植物の季節感に変調をきたしているのでしょうか?

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2023年夏編 6月~8月

 

2023年8月31日8月分掲載 2023年7月31日7月分掲載


2023年 葉月

・残暑お見舞い申し上げます。

8月末になっても気温の高い日が続いていますが、夜は涼しさが感じられ、秋の虫が賑やかに鳴き出しました。今月は上旬に台風7号がジグザグ進路で長く居座り沖縄や九州では被害が出ました。台風に伴う南風がフェーン現象をおこし日本海側各地で40℃近くの猛暑日が続きました。7月に続いて8月も観測史上最も気温が高い月になりそうです。

 

・8月恒例のお楽しみイベント「ブルーベリ-摘み」を行いました。色々な種類のブルーベリーを味見しながら一粒づつ摘みます。なかには枝ごとわしづかみにして採ったかのような青い実や葉っぱが混じっている収穫トレイが計量場所に持ち込まれたのがありました。

 

・パウロの森は7月のPNPや公募イベントが終わり、しばし夏休みです。20日にボーイスカウトの講習会があり、中学生や高校生が森の中で「火熾し」「森林観察」を行いました。

 

・森の中や広場の花は少なめです。オトコエシやアキノタムラソウやミズヒキが咲き、月末にはセンニンソウやフユイチゴの花が咲き出しました。オヤマボクチのとげとげの蕾が目立ってきています。アブラチャンの実、サンショウの実、ツリバナの実が大きくなっています。マタタビには正常な形の実はなく、薬効成分いっぱいの虫嬰ばかりです。丸太ベンチで一休みしていると青い尻尾のトカゲが隣に現れ、しばしのにらめっこです。

 

・グランド横の西尾根に「森の教室」のテラスが出来上がりました。ウッドデッキの構造でいろいろなイベントが出来そうです。

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 2023年文月(7月)

・今年も梅雨明け間近の時期に、九州地方や東北秋田県で『線状降水帯』による豪雨が襲い、洪水や土砂災害が発生しました。お見舞い申し上げます。雨の降り方が年々過激になっている気がします。22日に関東甲信地方は梅雨明けし、そのあと気温が35度を超える異常に暑い日が続いています。

 

・中旬には学園の「自然体験学習(PNP)」があり、生徒たちがパウロの森の中で「火熾しとカレー作り(3年生)」「丸太ベンチづくり(2年生)」「間伐作業体験(1年生)」と暑さに負けず色々な体験活動を行いました。

 

・学園のログハウス前やグランド脇でヤマユリが大輪の花を沢山つけて咲いています。ホタルブクロも釣鐘型の花をつけ、オカトラノオは咲き終わりに近い状態です。コナラが土用新芽をつけて銀色の綿毛を纏った若葉をつけています。芝生広場の脇では大きな葉っぱのオオバギボウシが花をつけています。

 

・森の中では樹木の実が色々なっています。アブラチャンが丸い実を沢山つけ、エゴノキにも青い実がぶら下がっています。サンショウも青い実を沢山つけて、学園の自然体験学習で生徒たちが「辛い!」と歓声あげながら味わっていました。

 

・学園の「森の教室」プロジェクトでグランド脇の西尾根にウッドデッキのテラス作りが進んでいます。楽しい教室が出来上がることを期待します。

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2023年春編 3月~5月

 

2023年3月15日ページ開設


2023年弥生                                   2023年3月15日更新

・3月になって初夏のような陽気が続き、14日には全国のトップを切って東京でソメイヨシノの開花宣言が出ました。2月の「光の春」から3月は「気温の春」です。

 

・パウロの森では、雑木林の木々に出たばかりの若葉が輝いています。日当たりの良いグラウンド横の斜面では春一番に咲くアオイスミレが咲き出しました。森の中では早咲きのチョウジザクラが咲いています。

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パウロの森に咲く四季折々の花を中心にパウロの森くらぶの会員の皆様が撮った写真などで豊かな森の自然を紹介します。お楽しみください。 担当槙田