パウロの森くらぶ・森林環境教育

八王子市恩方第1小学校3年生・恩方第2小学校4年生出前授業

【 パウロの森 たんけんたい 】 

2020929日(火) 


この授業は恩方第一第二小学校との児童の交流も意図した森の中での授業だ。予定時刻にそれぞれの学校から徒歩と貸切バスでパウロ学園聖堂前に到着した。今年はコロナ感染防止のため全員マスク着用。でも元気な児童の声は変わらない。一通り開会式が終わってからパウロの森の探検に入った。1年生2年生時にもこの森に出前授業に来て講師から色々と森について教わっていた。しかし3年生になったら違う。パウロの森の探検隊員として自ら新たな視線で生物や植物を探して調べまとめあげる総合授業だ。

ヘルメットを着用して森への林道に入った。ちょうど雨上がりでいろいろなキノコがたくさん生えている。傘には赤の彩鮮やかなもの、白色、灰色など多彩ですぐに児童の目に入る。このキノコの名前はこれは食べられる?と隊長(講師)に聞いたが良く見かけるタマゴダケ以外はなかなか分からない。これは帰ってから図鑑等で改めて調べることにした。キノコは地面だけでなく立木や枯れて倒れている木また草刈りをして集め積んであるところにもたくさん生えていた。なぜ立木に生えるのか、またキノコの森の中での大切な役割を説明した。

 

林道にはたくさんドングリが落ちていた。よく見ると実の皮に小さな穴が開いている。シギゾウムシが鋭い長いクチバシで穴を開けて卵を生みつけた跡だ。ドングリを開いて中の虫を観察した。このどんぐりを持って帰るとそのうちに虫が出てくるよ。2週間ほど前には小枝に葉っぱをつけたドングリが落ちているのを見かけたが今回はもうなくなっていた。クロモジやサンショなど匂いのする木も見つけた。良い香り、臭い臭い、ミカンのような美味しい匂い。好きな匂いもあれば嫌な臭いもある。同じ木の匂いでも感じ方は人それぞれだ。植物はなぜ匂いを発散させるのだろう。これを考えると奥が深い。帰ってから先生に聞いたり、図書室の図鑑で調べてみよう。表面がビロードのような手触り良い葉にも触ってみた。

 

枝から赤い実を糸で吊るしたようなツリバナがちょうど5裂して赤い実を出していた。ガマズミがちいさい実をたくさん付けていた。赤く大きくなって食べらるまではまだ先だ。動物は見れなかったが居る痕跡は観察できた。かじった痕があるドングリが落ちていた。これは明らかにムササビが食い散らかした痕だ。イノシシの掘り返しの後もあった。

短い探検時間だったが探検シートにはたくさん調べたことを書き込んだ。森に入ると児童は好奇心の塊になる。隊長(講師)への質問がたくさんあった。学校に帰ったら自分でも図鑑で調べてみたらどうだろう。振り返りで大変楽しかったとのたくさんの声が聞かれた。閉会式を終え、恩方第二の児童が両側に並んだその間を、第一の児童がさようならの声に見送られながら今日の出前授業は無事に終了した。


参加者:小学生57名、先生と校長先生8名、保護者1名、スタッフ13名 合計79
スタッフ:家(幹事)、稲葉、上林、瀧浪、清水、水木、飯塚、池田、熊木、原田、長岡、前田、野間
報告者:家 幸夫 


1年生の時植えた桜を見る

切り株に生えたキノコを観察

隊長の話を聞く

観察して記録

最後の登り階段

出前授業を終わってカエル



()本事業は、ふるさとのシンボル的な森の再生を目的として、(公社)国土緑化推進機構の「緑の募金」の活用により実施されたものです。この事業で使用した「緑の募金」は、「ファミリーマート夢の掛け橋募金」からの寄付金によるものです。