主催:聖パウロ学園、共催:パウロの森くらぶ
聖パウロ学園ネイチャープログラム(PNP)エンカレッジスクール後期II
森でパンを焼こう・自分たちの裏庭も整備しよう
2021年11月10日(水)
開催場所:パウロの森(聖パウロ学園学校林)
午前は森の中で竹を使ってパン焼き・炊飯とシチュウ作り、午後は校舎裏を空き荒地を整地して花の種を植えるプログラムを実施した。
開会式後、パンと炊飯シチュウ作り班に別れ準備を始めた。今回容器として竹を使った。竹は里山のどこにでもあるが 最近プラスチック等に押され道具容器の素材として活用されなくなって竹林は放置され、森の荒廃の原因にもなっている。そこでそれを昔のように料理の道具として活用することにした。
パン作りは竹を1節分の長さに切り、横に半分に割り 丸めたパン生地を入れ、再び蓋をして針金で留めて焼く方法だ。強力粉とドライイースト、砂糖、バターなどをポリ袋に入れて袋を膨らませ、何度も振ってパン生地を作り、発砲スチロールの温箱で一次発酵させ、できた生地をパンの形に整えて竹筒の中で二次発酵させる。その後、かまどの上にレンガと鉄板で作った即席ピザ釜で焼き上げた。竹の蓋を開けると甘いパンの香りが漂った。部焦げたところもあったが一流パン屋のものと遜色のない味のパンが出来上がった。
竹炊飯は竹筒の節の一方に直径1cmの穴をあけ、そこから米と水を入れて炊き上げる方法だ。同時に飯盒での炊飯も行った。水加減の関係で炊き上がりには時間が掛かった。よく炊けているか半信半疑だったが竹飯盒をナタで2つに割った瞬間、”わ〜すごい、ちゃんと炊けていたぞ!”ピカピカもっちりしたご飯を見て思わず歓声が上った。美味しいご飯だった。
シチュウ作りは野菜(根菜)を大きめに切り、炒めて煮て、最後にルーを入れかき混ぜて完了だ。煮込んだ具とルーの量の割合が合っているか心配したが味ととろみは程よい加減に出来上がっていた。ウインナーソーセージを半分に切って縦に切れ目を何本か入れ”蛸ちゅう”を作って入れたが 食べた人が気が付いたかどうか。大鍋で多めに作り、もし残ったら・・・と案じていたが杞憂だった。”美味しい、美味しい”と言いながら、見事に完食されていた。”カレーもいい”が”シチュウもあり”と思った。
ご飯が入っている半割した竹飯盒にシチュウを入れて食べるのはここでしかできない食べ方だ。食器がなくても竹を利用してこのように食事ができる体験は野生的で楽しいプログラムだ。パンの焦げもあったが改善すれば次回はもっと美味しく完璧にできるだろう。
昼食後校舎裏の空き地の、整地と階段作りと土留処理を行なった。整地した場所は耕し 花の種を蒔いて完了となる。空き地は廃棄されたコンクリートブロックが散乱し荒れていたが、鍬やシャベルを使ってそれらを除去し 整地し土留措置をした。また滑りやすい斜面には、予定していた10段の階段を作り安全に通れるようにした。
花の種を蒔いた裏庭は、来年の春には美しい花壇に生まれ変わっているだろうか。参加生徒は全て3年生。”花が咲く頃には卒業していて見れないんだわ”とある女生徒はその後を惜しんでいた。「PNPに参加した記念に後輩に綺麗な空間を残したんだ」と想いは深かったに違いない。
「森でパンを焼こう 自分たちの裏庭の整備春になったら陽の降り注ぐ花咲く庭でお茶を飲もう」の目的はほぼ達成されたと思う。
(写真は食事中の団欒の一時と閉会式の様子)
【参加人数】生徒20名(男子15名、女子5名)、先生3名(竹内先生、鬼澤先生、川又先生)
【スタッフ】幹事:前田 講師:林、望月、森田、家 特別サポート:飯塚
【報告者】家 幸夫
竹筒飯盒に米を入れる
校舎裏庭の整備をする
シチュウの具を炒める
階段の整備をする
油を塗りパン生地をのせる
おはな畑に花の種を蒔く
竹筒飯盒のご飯を試食する
整備がなった校舎裏庭