聖パウロ学園高等学校

通信制2021年春の特別プログラム:オリエンテーション


聖パウロ学園高等学校より、同校通信制の生徒について「新型コロナウィルス感染症拡大の中、通信制の生徒達に昨年は殆ど野外活動らしいものを実施してやることができずに過ぎてしまい、今年は生徒達に喜んでもらえるような野外活動の企画を実施したい。」との依頼があり、今年の春の特別プログラムとして実施することになりました。

 

1.       概要

     場所:パウロの森を中心に実施。

     目的:生徒達に野外活動を通じ、その面白さを感じてもらい、あわせて相互の交流を促進するための機会とする。

     3年生については6月に実施するPNPと重複しないプログラムであること。

     実施時期等:下記の通り

 

実施日

対象

人数・班

時間

備考

427()

3年生

20-30

4

10:30-15:30

 

野外で活動・後々残るもの

521()

2年生

25

4

10:30-15:30

 

野外で活動・後々残るもの

526()

1年生

20-30

4

13:00-16:00

 

野外で活動・後々残るもの



2021年4月27日(火)通信制3年生向けプログラム

パウロの森探訪・間伐材を利用して丸太テーブルを作る


パウロの森に10:30集合。開会式の後1050分にパウロの森探訪に出発、1210分に広場に戻った。ルートは、パウロの森広場から、ジグザグの道を通り滝の沢林道に出て見晴台を往復した。この探訪を通じ、生徒達は、パウロの森の自然とその素晴らしさを理解し、また森の植物や滝の沢林道の小仏層の露頭からパウロの森や付近の地形や地質、地層の形成過程を学習した。さらに、見晴台から眼にする山々の連なりや美しい景観に感激し、自分たちの学舎の置かれた環境の素晴らしさを実感していた。

 

昼食を済ませて1240分に集合、間伐材を利用した丸太テーブルづくりを開始する。必要な材はパウロの森より先生達が運びだし、用意されていた。班長の指示に従い、材の皮剥きをし、ノコギリを使い、テーブルの天板となる丸太がチェンソーで半割りされるのを観察し、また半割りされた材にカンナをかける等の作業を経験した。最後に加工された材を、鎹で固定してテーブルを組み立てた。結果、生徒達全員が協力することによって、素晴らしいテーブルが完成した。生徒達は、協力し合いながら一つの物を作ることの大切さを知り、鋸や鉋の使い方、鎹の使用方法等も経験した。

 

完成したテーブルを前に生徒達はもとより先生達も、その表情は充足感と感慨に充ち満ちていた。全員が完成したテーブルの前で写真撮影をし、後片付けの後閉会した。今日作ったテーブルは教室から見えるところにあり、この学舎での生活も最後の学年となった生徒達にとって長く思い出に残るものとなることを期待したい。

 

写真は完成した丸太テーブル


参加者:通信制3年生29名、先生5名(教員4名・竹内教頭先生)

幹事:飯塚(池田:起案)、班長:岸本、家、林、上林、アシスト:森田、稲葉、飯塚(報告)


出発前のミーティング

パウロの森探訪に出発

見晴台からの展望


スギ丸太の皮を剥く

材を鎹で固定する

丸太の半割作業を見学する

テーブルの天板をのせる

半割材にカンナをかける

最後に全員で記念撮影



2021年5月21日(金)通信制2年生向けプログラム

葉を描き絵手紙を作成・間伐材を利用してトーテムポールを作成


生憎の雨降りとなり、雨プロに変更、聖堂内・傍での作業となった。10時半から始まるプログラムの前半は、班長達が採取してきた学園周辺の植物の葉を観察し、絵を描いての絵手紙作り、後半は事前に用意された丸太を加工して、初めての試みとなるトーテムポール作りに挑戦した。

 

絵手紙作りでは採取してきた葉を見ながら、班長の話を聞いて、葉の持つ多様な形状や性質、その機能について知る。時には質問もあった。観察した葉は可能な限り精緻に描き、絵手紙を思い思いの人に宛てる。先生、家族、知人、誰でも良い。生徒達は熱心に目の前の葉を観察、1時間余で素晴らしい葉の絵を描き、絵手紙を完成させた。その集中力と熱心さに感じいった。因みに、完成した絵手紙の宛先は将来の自分が多かったそうである。

 

トーテムポール作りでは、2班一組で予め用意された14個の丸太で動物をテーマにした作品を作り、生徒各人が一つの丸太を担当する。最初は丸太をつなぐための枘作りで、お互いに協力しながら鋸で作業した。枘穴は予め作っておいた。その後は、丸太を加工したり、絵を描いたり、用意した材料を使用しながら、与えられた時間をいっぱいに使って各人各様の作品を作りあげた。出来上がった個々の丸太は生徒達の教室から良く見える場所で組み立てられ、二本のトーテムポールが完成した。

 

振り返るとかなりアンビシャスなプログラムであったが、各人の創意工夫と協力の成果を見ることができた。また、生徒達も十分楽しむことのできたプログラムであったと思う。

 

写真は完成したトーテムポール


参加者:通信制2年生23名、先生5名(教員4名・竹内教頭先生)

幹事:前田、班長:林、小川、福重、槙田、アシスト:森田、前田、飯塚(報告)


絵手紙作りに勤しむ

トーテムポールを作る

トーテムポールを作る

絵手紙作りに勤しむ

トーテムポールを作る

トーテムポールを組み立てる

トーテムポール作り用の丸太加工

トーテムポールを作る

トーテムポールを組み立てる



2021年5月26日(水)通信制1年生向けプログラム

パウロの森探訪・丸太切りをして薪を割る


パウロの森の緑が日毎に濃さを増す中、今回最後となる通信制の1年生を対象にしたプログラムを実施した。午後1時、聖堂脇広場に集合。開講式、安全注意、準備体操をすませ、東尾根を経て、パウロの森広場に向かうルートを、4班に分かれてパウロの森探訪に向かう。生徒達にとって、パウロの森探訪は初めてで、森の仕組みや散策路傍らに見る植物の説明に熱心に耳を傾け、時には質問も発していた。コンテリクラマゴケの碧色で光沢のある葉の美しさ、スノキの葉の味の酸っぱさ等々をどの様に生徒達は感じたであろうか。森の散策を通して、お互いに通じ合い、自然への興味が育まれたならば至上の喜びだ。

 

プログラムの後半は、丸太切りと薪割である。丸太切りは、馬台に載せたスギの丸太を約30センチほどの長さに切る作業である。数人で協力し、丸太を固定しながら、順番に鋸を引いた。最初はぎこちなかったが、慣れてくると上手に体も鋸も使うことができるようになり、太い丸太が上手く切れると生徒達の歓喜の声があがった。次は、切った丸太を薪にする作業である。薪割りは、パウロの森では人気のアルプログラムの一つで、生徒達は男女を問わず要領を得てくると、その妙味を堪能していた。出来上がった薪は薪置き場に積まれ、パウロの森で実施されるイベントなどに利用される。

 

生徒達は、身をもって自然に触れる体験に喜びを感じ、それ以上に、自然の中での共同作業を通じ、先生達も含め、互いに親睦を深めることができたと思う。閉講式前の、生徒や先生達の生き生きとした表情や楽しそうなやりとりを見て、そのような思いを強くした。

 

写真は緑濃きパウロの森


参加者:通信制1年生29名、先生5名(教員4名・竹内教頭先生)

幹事:林、班長:望月、岸本(報告)、稲葉、上林、アシスト:森田、林、飯塚


パウロの森探訪に出発

薪割りの方法について説明を聞く

見事に真っ二つに

散策路脇で実をつけるハナイカダ

丸太を30cmの長さに切る

今日一日を振り返る

班長の説明を聞く

説明を聞き再挑戦

閉講式の一コマ