聖パウロ学園・パウロの森くらぶ
聖パウロ学園ネイチャープログラム(PNP)1年生
~間伐体験と全山踏査~
2018年7月23日 場所:パウロの森(聖パウロ学園モデル学校林)

 

森林環境教育の一環として実施された高校1年生のプログラムは、学校林であるパウロの森で生徒たちに間伐と全山踏破を体験してもらうことである。10班編成を2グループに分け、プログラムを午前と午後の交互で体験してもらった。午前中間伐した班は午後全山踏破に挑み、午前中全山踏破を実施した班は午後間伐を体験することになる。

連日の酷暑が続くなか当日も東京で最高気温を記録するような蒸し暑い日であった。生徒たちはジャージを着用して集まっていた。開会式は芝生広場で行われた。幹事の開会挨拶の後、パウロの森くらぶ代表からは、危険な作業もあるのでふざけないで真剣に取り組んでほしいこと、道具の取扱いに注意すること、水分補給を怠らないこと、他では得られない体験であるから一日楽しんでほしい旨の挨拶があった。その後、安全注意、準備体操をして各班は班長に引率されて現場に移動。

間伐グループは森の広場に集合し、生徒はヘルメットをかぶり、鋸と剪定ばさみを腰につけて身支度をした。班ごとにあらかじめ選定してある伐倒予定の目的地まで歩く。現場では、間伐の目的や必要性、スギ(伐倒木)は何に使われているか、ロープの締め方などの講義をはさみながら、下草刈り、伐倒、枝払い、玉切り、皮むき、材の搬送、道具の片付けなどの一連の作業を全員で体験してもらった。伐倒作業では伐倒方向に目印のポールを立てたり、ロープかけをしたりした。生徒たちには受け口切り、追い口切り、ロープ引きなど伐倒の方法を理解してもらった。午後の班では時間切れで一部未消化の部分もあったようである。伐倒先にハチの巣があったりするハプニングもあったようであるが、各班とも生徒がケガするようなこともなく安全に実施された。はじめてノコギリを使う生徒もあり、木を伐ることの大変さを感じていたようだった。木べらを使った材の皮むきは人気があったようだ。

全山踏破では、芝生広場から西尾根、森の広場、アサダ広場、東尾根、芝生広場に至るコースを自然観察しながらクイズを出したり、瞑想タイムをもうけたりしながらパウロの森を散策した。パウロの森が想像以上に広かったこと、自然が豊かで驚いたこと、植物や動物などパウロの森の話を班長さんが優しく話してくれて楽しかったなどの感想が多く寄せられました。

生徒たちは素直でまじめに取り組んでいた。間伐体験や全山踏破など初めてだったのでいい経験になりましたという感想も多かった。入学して間もない1年生にとって自分たちの学校のことをよく知るきっかけとなったのではないか。パウロの森の豊かさと自然の面白さを実感してもらえたのではないかと思う。各班長さんの個性と持ち味が生かされたプログラム実施となり、生徒たちにはそれぞれユニークな学びの場となったようだ。幹事をはじめとするスッタフの周到な事前準備のおかげで、途中体調不良でリタイアした生徒もあったが全般的に事故もなく無事終了することができました。

 参加者: 生徒101名(男73名、女28名)、教務部長、1年生学年主任
 スタッフ: 林 公康(幹事)、猪瀬、森田、池田、福重、槙田、上林、瀧浪、長岡、廣川、吉田
 アシスト: 福原、中垣(報告)、瀬川、伊藤、家、飯塚、小勝、白井、望月(PNP担当)

班長の話に耳を傾ける生徒

全山踏破

ロープを引いて伐倒

班長の話に耳を傾ける生徒2

受け口の切込み

伐倒したスギを玉切り