朝から空模様はどんよりとして肌寒い。明け方の雨であろうか、パウロの森への道は湿っていた。定刻に作業前ミーティングを開始。下草刈りの安全注意で、大鎌の正しい使用方法の説明を聞く。                                                               

危険木処理は、東尾根と西尾根で、足場が悪い中20㎝程のクヌギ、コナラとヤマザクラ3本を伐採し、予定した年内の危険木処理を無事終了した。山道作業は、山道の階段の腐った横木の取り替えや横木の追加設置を約10か所行った。また、降雨時の雨水を適正に誘導するために、腐った丸太の取り替えや実施済作業の遺漏無いことの確認を行う。畑の整備では、毎年タデアイを育てる校門近くの畑を耕起して畝づくりをし、土壌改良のためにレンゲの種も蒔いた。

昼食時、竈に火を起こして焼いた焼き芋を美味しそうに食べる参加者の姿があり、微笑ましい。昼休みのロープワークの講習では、「緊結しにくいロープの連結法」や「もやい結び」を学んだ。もやい結びはよく使われる方法であるが、いざやろうとすると意外に時間を要した。

前回から継続している落ち葉溜めへのカブトムシの幼虫の飼料の運搬は午後まで時間を要し、ネコで32回を数えて漸く終了した。来年のカブトムシ、クワガタムシの飼育場としての期待が高まる。午後の駐車場の整備では、雑木の除伐など追加的な駐車スペースの整備を行い、さらに整地のために小屋横にあった材木をその場所に運搬する作業を行った。

写真：作業報告と離れ余談となるが、西尾根で作業の途中、樹木につけられた大きな傷痕を見つけた。よく見るとしかの角の研痕である。パウロの森でも随所でニホンジカの進出が観察され、最近とみに著しくなっているように思われる。

高尾発８時10分のバスに乗車して大久保で下車。パウロの森への上り坂の道を15分ほど歩くと一仕事終えたように汗ばみ息が切れる。定刻に作業前ミーティングをし、作業内容を確認。また、適切な道具の使用方法と使用前の点検や手入れの大切さについての説明があった。安全注意は「枝打ちとつる切り」についてで、蔓を切った際、間を抜いておくとそのことが判るのでそうした方が良いとの説明を聞く。

その後、本日予定の各作業を開始。昨日の雨で落ち葉は重く、運動量は大。カブトムシのために頑張る。昼食時間に手元ロープ作り。なかなか編み込みができず何度も指導を受け奮闘の末完成。正しい網目の真新しいロープににんまり。お餅入りのたっぷりお汁粉で温まる。

午後の作業は畑へのおが屑の投入を継続する一方、小屋の修理や薪割り方法の研修を行った。「薪割り」はPNP等で受講生に指導できるようになる為の研修で、周りにも自分にも危険が及ばないよう安全に行うことが大切であり、そのためには正しい位置と姿勢•動作でよく対象をみて、斧はその重さを利用しながら振り下ろすことが肝要であることを知る。実習の結果薪がたくさんできた。

午後2時過ぎに後片付けをし、今日の作業の実施状況と安全の確認をした。ヒヤリハットは無く、無事に今年最後の定例作業を終了した。最後に大サワラの前で今年最後の締めを行い、晴天の一日、今年一年間無事に活動できたことに感謝し手を合わせた。（写真：作業前の準備体操の風景）