パウロの森の四季 2021年
2022年如月(2月) 2022.2.25更新
・新型コロナウイルスの変異株(オミクロン株)が国内で猛威をふるい、東京都では連日2万人近い新規感染者が報告されています。また、日本海側や北海道では大雪による被害が発生しています。世界に目を向けるとロシア軍がウクライナに侵攻始めています。コロナ禍も冬将軍もロシア軍も早めに引き上げて、暖かく穏やかで平和な春が来ることを願う次第です。
・2月下旬のパウロの森では、月半ばに降った雪が日影に残っていますが、あちらこちらで春の気配が感じられます。雑木林の中ではウグイスカグラが早くから咲いています。クロモジやアブラチャンの冬芽が膨らみだし、日当たりの良い見晴らしの丘のダンコウバイの蕾が弾けそうです。ヤマハンノキの雄花が風に揺れています。
・東の尾根道ではシュンランの蕾が、東の谷道ではハナイカダやオトコヨウゾメの赤い冬芽が奇麗です。黒くて丸い2つ並んだ冬芽を見つけました。樹肌からゴンズイの冬芽のようです。丸くてかわいい冬芽です。ニワトコの冬芽が膨らんでいますがまだ展開していません。今年は少し遅いようです。リョウブの冬芽が脱いだ芽鱗を頭にかぶってナポレオンハットの格好です。コクサギのツートンカラーの冬芽が大きくなり始めました。
・ビオトープの池には氷が張っていて、まだヤマアカガエルの卵塊は見当たりません。今年は卵を産むことができるでしょうか?椎茸の圃場ではようやく「冬子(どんこ)」が顔を出しました。森の広場ではコゲラのドラミングが聞こえ、エナガが群れを作って枝から枝に動きまわり、ヤマガラが近くまで来て囀っています。
新型コロナウイルスの感染者の急増に伴い、2月の森の整備活動は中止です。早く終息して欲しいものです。
フォトギャラリー1:森の中では冬と春が綱引きをしています 写真をクリックすると拡大し解説が表示されます
フォトギャラリー2:日当たりの良い雑木林の中では春の兆しがいっぱいです
フォトギャラリー3:冬と春がまだら模様です
2022年睦月(1月) 2022.1.30更新
・今年こそ新型コロナウイルス感染症が収まり、平穏な年になることを祈念しましたが、ウイルスの遺伝子が変化した変異株(オミクロン株)が登場し、1月下旬には感染者が爆発的に増えて第6波に襲われています。今度の変異株は、病原性は弱く肺炎の症状を起こさず、感染力は強いことが特徴です。若者や子供たちに感染が広がっていて、保育園や小中学校での感染(休校)が社会問題になっています。はやく終息して欲しいものです。
・新年を迎えたパウロの森はひっそり静まり返っています。朝の冷え込みが厳しい日には、森の広場の周りで冬枯れの、カシワバハグマやアズマヤマアザミの根元に「氷の華」が咲いていました。シソ科の植物であるシモバシラの「氷の華」がよく知られていますが、キク科の植物にも「氷の華」が咲きます。
・食べ物が少ない冬は鹿がパウロの森にもやってきます。食べられたアオキのそばにはコロコロとした糞が落ちていました。スギの若木の皮も食べられていました。しばらくぶりに立ち入った西の谷向こうの『開発地』は、昨年、森林組合が間伐作業を行ったので大分明るい森になっていました。二ヶ所の落葉溜めを補強して落ち葉を目いっぱい集めました。腐葉土ができて沢山のカブトムシガ発生することを期待しています。真冬にナメコが顔を出しました。濃厚な味です。
・6日の新年最初の整備活動時に一年の安全を祈願、併せて新型コロナ禍が早く終息することも祈願しました。初雪が降り出しうっすらと積もりました。
もう暫く、感染防止の基本〔三密回避、マスク着用、うがい手洗い〕を徹底して辛抱の生活です。
フォトギャラリー1:シモバシラと違う植物にも「氷の華」が咲きました 写真をクリックすると拡大し解説が表示されます
フォトギャラリー2:パウロの森にも鹿がやってきています
フォトギャラリー3:真冬のパウロの森の景色です
フォトギャラリー4:新年最初の作業で安全祈願です
2021年師走(12月) 2021.12.31更新
・今年も新型コロナウイルス感染症のため、不要不急の外出自粛や飲食店での酒類提供なしやオリンピックの無観客での開催など、新型コロナウイルスに翻弄された一年でした。日本では秋になって急速に感染者が減少し、日常の生活スタイルが戻りつつありますが、世界に目を向けるとウイルスの遺伝子が変化したオミクロン株が登場しまたまた感染者が大きく増えています。日本ではこのまま終息して欲しいものです。
・師走を迎えた月初めは、パウロの森のコナラ・クヌギがは落葉前の鮮やかな色になり「山装う」景色です。学園の生徒を見守るマリア像は真っ赤なモミジに包まれ、イロハモミジは紅、ウリハダカエデやミツデカエデは黄色、恩方小の児童が植えたメグスリノキはサーモンピンクの鮮やかな色に染まっています。
・半ば過ぎにはコナラやクヌギはすっかり葉を落とし「山眠る」の佇まいです。雑木林や東尾根の山道は落ち葉で埋まり、この秋に柵を補強した落葉溜めに沢山の落ち葉を集めました。腐葉土が出来て、カブトムシの幼虫が沢山生まれてほしいものです。小馬場の北側の雑木林に、鹿の糞と鹿に食べられたアオキがありました。鹿が、常時人がいる馬場の近くまで侵入しているようです。柿の実を食べたタヌキの糞もありました。
・来る2022年はコロナ禍が終息し、普段の日常生活が戻り、色々なイベントや会食が安心してできるようになることを祈ります。皆様、どうぞ良い新年をお迎えください。
フォトギャラリー1:植物も動物も冬支度を始めています 写真をクリックすると拡大し解説が表示されます
2021年霜月(11月) 2021.12.1更新
・新型コロナウイルスの感染者が減少し、「緊急事態宣言」が解除されて2ヶ月経ちました。このまま終息してほしいところですが、お隣の韓国や欧州では感染者が増えています。気温が低く乾燥した冬を迎え、新たな変異株が検出され、感染防止策が不可欠な状況が続きます。感染者が増加しないことを祈るばかりです。
・秋が深まるパウロの森では秋の花が殆ど咲き終わり、落ち葉が秋風に吹かれて舞い散っています。コナラの落ち葉が積もる森の広場では、学園の生徒たちが青竹の器でご飯を炊き、パンを焼く香りが漂っていました。
下旬にはクリスマスリース作りのイベントがあり、自然の素材をふんだんに使った立派なリースを作りました。
・陽だまりの見晴らしの丘ではセンブリの白い花が咲き残っています。湯の中で千回振り出しても苦未が抜けないと言われる薬草で、小さな葉をつまんで噛むと強い苦味があります。その脇にはオトコエシが枯れて種をつけています。小さな種の周りには薄い円板があり、空飛ぶ円盤のように飛んでいきます。
東尾根ではカンアオイの花が葉っぱの陰でひっそりと咲きだしています。
森の広場の周りでは、2年前に恩方小1年生が植えたメグスリノキがサーモンピンク色に紅葉しています。
椎茸の圃場では「秋子」が顔を出す時期ですが、今年は全く顔を見せません。一体どうしたのでしょうか?
・パウロファームでは、6月に植えた綿の木がまだ花をつけています。白とピンクの花がついています。咲き始めは白で時間が経つと赤みが出てくるようです。根元のほうでは黒い実がついています。もうすぐ弾けて中から白い綿毛が飛び出してくるでしょう。8月と10月に刈り取ったタデアイが三度茎を伸ばして花をつけています。
・大久保バス停の近くではビナンカズラに和菓子のような実がついています。食べると少し甘みがあります。バス停の枯草の中でノコンギクが咲き残っていました。
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フォトギャラリー1:森の中にパンを焼く香りが漂いました。森の素材でクリスマスリースを作りました。〔写真はイベント幹事の前田さん提供〕
フォトギャラリー2:森の中やパウロファームでは夏の花、秋の花が咲き残っています。
フォトギャラリー3:大久保バス停の近くで見つけました。
2021年神無月(10月) 2021.11.5更新
・新型コロナウイルスの感染者が減少して、先月末でようやく「緊急事態宣言」が解除されました。このまま終息してほしいものです。緊急事態宣言の解除に合わせて、秋を迎えたパウロの森に、地元の小学生や東京都内の中高校生(ボーイスカウト)や聖パウロ学園の生徒たちそして森林インストラクターの卵たちが訪れて、様々な活動を行い、賑やかな声が響きました。
・パウロの森では色々な秋の花が咲いています。グランドの脇では代表的な野菊、シロヨメナやノコンギクが咲いています。芝生広場下の道ではスミレが咲いています。調べるとアメリカスミレサイシンのようです。気温が低い日が続いた後温かい日になったので春が来たと錯覚したのでしょうか?
・森の奥ではヤマトリカブトが兜の形をした青い花を咲かせています。見かけは奇麗な花ですが有毒です。白いブラシの様なサラシナショウマが風に揺れています。その根元にはヤブコウジが、今頃、少しピンクが入った白い花をつけています。早くもフユイチゴの実が赤くなっています。
森の広場の周りでは、ハンショウヅルの実が立体風車のような形で熟し、サンショウの実が赤くなっています。アスレチック広場ではツルリンドウが白い花と赤い実をつけています。
・昨年発生したなら枯れ菌によるコナラの被害が今年は拡大し、森の広場周辺、東尾根、西尾根にも葉っぱが枯れてしまったコナラがあります。森の広場のシンボルのようなコナラも、なら枯れ菌の被害をうけ葉っぱが枯れてしまいました。枯れ枝が落ちてくると危険なので、ツリークライマーに依頼して枯れ枝を切断除去しました。
フォトギャラリー1:パウロの森で色々なイベントが実施されました 写真をクリックすると拡大し解説が表示されます
フォトギャラリー2:森の中には秋の花に混じって春・夏の花も咲ています
フォトギャラリー3:森の広場のシンボルツリーの枯れ枝を除去しました
2021年長月
・新型コロナウイルス感染者が爆発的に増えた8月も終わり、9月なった途端に涼しくなり急に秋が来た感じです。新型コロナウイルス感染者も気温と同様に下がってほしいものですが、なかなか減少せず緊急事態宣言が9/30までみたび延長になってしまいました。新学期が始まり児童や生徒が学校に戻り、安心して勉強や部活動、学校行事ができる日が早く来ることをお祈りします。
・パウロの森では色々な秋の草花が咲いています。9月の初めの頃の森の広場ではヤマホトトギスが花弁を反り返らせた面白い形の花を上向きに、ツルニンジン(別名ジイソブ)が釣鐘形の大きな花を下向きにつけています。ツルニンジンの花の中を覗くと中央に雌蕊があり、雄蕊は縁にくっついています。自花(自家)受粉をしないように配置されています。アズマヤマアザミが咲き出し、アサギマダラが沢山集まるでしょう。森の広場に向かう道脇ではツルボやゲンノショウコ、ツリガネニンジンなど花盛りです。
・9月の半ば過ぎには、近くの恩方小学校の児童がパウロの森にやってきて、芝生広場で虫を追いかけ、森の道を元気よく歩いて探検しました。森の中で、葉っぱの香りや手触り、蝶や蜘蛛などの昆虫、動物の生活痕(モグラのトンネル、イノシシの堀った跡)などいろいろ見つけたようです。
・後半になると、芝生広場ではヤブマメが、東尾根ではマルバハギやキハギの花、オトコエシやオケラが咲き出します。カラスザンショウが青い実を沢山つけています。第二広場でタカオヒゴタイが、青みがかった花をつけています。タカオヒゴタイはパウロの森で初めて見ました。大久保バス停からパウロの森に向う坂道ではツリフネソウが花盛りです。帆掛け船のような形をした花が茎からぶら下がっているので「吊舟草」と呼ばれます。花のしっぽ〔萼片〕がくるっと巻いています。中に蜜がありマルハナバチが潜り込んで花粉を運びます。
フォトギャラリー1:秋の草花とイベント 写真をクリックすると拡大し解説が表示されます
フォトギャラリー2:秋の草花
2021年葉月
・7/12から8/22までの4回目の「緊急事態宣言」が8/31まで延長され、感染者が減少せずさらに9/12まで再延長となり、不要不急の外出自粛や都県境を跨ぐ移動の自粛が続きます。学校の夏休みがまもなく終了するこの時期、学生生徒児童の皆さんが勉学や学校行事、部活動に安心して取り組める日が一日も早く来ることを祈るばかりです。
・今年は8月半ばの一週間が戻り梅雨のような天気で、関東では涼しい日が続き、西日本では大雨の被害が出ました。被災された方々にお見舞い申し上げます。毎年どこかで50年に一度の大雨が降っているようです。
・パウロ農園では6月に苗を植えたワタに白い花が咲きました。弾けて中から白い綿の繊維が出た「綿の実」は見る機会がありますが、「綿の花」は初めてです。赤いケイトウはメヒシバやエノコログサに埋もれています。
・森の広場周りのコナラにカシナガの幼虫が侵入し、虫食いの木屑(フラス)を出して葉が茶色になっています。昨年は4本の被害でしたが、今年は10本以上に被害が拡大してしまいました。なんとか立ち枯れずに来春、新しい葉っぱが出てきて欲しいものです。〔昨年の被害木4本のうち3本に今春新しい葉が出ました〕
・第二広場の草原ではミズヒキ、キンミズヒキ、ヤブラン、ノブキなど秋の草花が咲き出しました。面白い名前のキツネノマゴもピンクの小さな花を咲かせています。仲間にキツネノヒマゴもあります。ミヤマフユイチゴの白い花が早くも咲き出しています。草原にはいろいろな昆虫もいます。白い3本の筋が可愛いミスジチョウ、あちこちの花を訪れて花粉を運ぶマルハナバチ、草原を跳ね回るキリギリスなどが見られます。
フォトギャラリー1:綿の花が咲きました 写真をクリックすると拡大し解説が表示されます
フォトギャラリー2:第二広場
2021年文月
・ずるずると4回目の「緊急事態宣言」が7/12から8/22まで適用となり、今年は1月からずっと「緊急事態宣言」が継続し、感染拡大防止の為に不自由な生活が続いています。
緊急事態宣言が解除されたわずかな時期を捉えて、「森づくり体験会(6/26)」「竹の水鉄砲作り(7/4)」「バードコールで遊ぶ(7/11)」の家族対象のイベントがあり、森の中に子供たちの歓声が響きました。下旬には学園の行事「自然体験学習:パウロネーチャープログラム(PNP)」が実施され、学園の生徒たちがパウロの森の中で様々な体験活動を行いました。
・聖堂脇とグランド横のヤマユリはイノシシに食べられ全滅しましたが、学園のログハウス前のヤマユリがイノシシの被害を免れて咲き出しました。大輪の花を沢山つけて周りに芳香を放っています。ヤマユリは夏の森の女王様の感じです。先月見つける事出来なかったギンリョウソウが、葉が黒くなって白い丸い実が出来ていました。青い瞳で真っ白なギンリョウソウと大分イメージが違います。
・白い殻から真っ赤な傘が出てくるタマゴタケが今年も姿を見せ始めました。森の中では冬に赤い実をつける十両(ヤブコウジ)の花が咲き出し、第二広場の草原ではアキノタムラソウやミズヒキが咲いています。
・大久保バス停からパウロの森に向う坂道にあるブルーベリー畑では実が紫色に熟し始めました。
坂道にあるエゴノキにミニバナナのような形をした実がついています。「エゴノネコアシ」です。
その名もエゴノネコアシアブラムシが卵を産んだために、球形になるはずの実が小さなバナナみたいに変形した「虫こぶ」です。「虫こぶ」は昆虫が植物に卵を産み寄生することが原因で、植物の組織が異常に大きくなったり変形したものです。滝ノ沢林道のマタタビにも沢山の虫こぶがありました。
フォトギャラリー1:色々なイベントが実施されました 写真をクリックすると拡大し解説が表示されます
フォトギャラリー2:真夏の森
2021年水無月
・3回目の「緊急事態宣言」が2度の延長の末6/20で解除となりましたが、東京都では「蔓延防止等重点措置」が来月7/11まで継続となり、まだまだ感染拡大防止の不自由な生活が続きます。
・6月の後半、夏至を過ぎたパウロの森ではホタルブクロが咲き、オカトラノオが花序を優雅にくねらせた姿で咲いています。雑木林の林床では、オオバジャノヒゲが花をつけています。見た目は白くて柔らかそうですが触れると意外と堅いです。ギンリョウソウを探しましたが、今年は見当たりません。
・学園の入口ではオオバギボウシが咲き出し、校舎前の紫陽花が七変化の花をつけています。アジサイは花びらに見える装飾花がきれいで目を引きますが、花房の中をよく見ると雄蕊と雌蕊がある本当の花があります。ヤマユリは数年前にイノシシに食べられ今年も見ることが叶いません。
・学園入口のパウロ農園では通信制の生徒たちが育てたトマトやナスが沢山の実をつけています。パウロの森くらぶではその一角を借りて藍染に使うタデアイや紫蘇、枝豆などを育てていますが、コロナ禍で手入れがなかなかできず雑草と競争しています。
フォトギャラリー1:夏の草花 写真をクリックすると拡大し解説が表示されます
フォトギャラリー2:パウロファーム
2021年皐月(5月)
・3回目の「緊急事態宣言」がまたもや期間延長となり、東京都では今月いっぱい不要不急の外出自粛、会食や飲み会もままならない制約された生活が続きます。頼みの綱のワクチンの接種が早期に行き渡ることを期待します。
・風薫る5月を迎えてパウロの森では次々と春の花リレーが続いていますが、今月も森の整備活動は取止めです。学園の授業の一環である「PNP:パウロネイチャープログラム」の作業を進めています。
・5月半ばのパウロの森では、キンランやギンランが咲き終わり、ツリバナやオトコヨウゾメも花が終わり若い実をつけています。標高の高い滝ノ沢林道では、まだマルバウツギやコゴメウツギ、ガクウツギが咲いています。コゴメウツギでタマムシを小さくしたような「アオハムシダマシ」が遊んでいます。一番遅く咲くツボスミレが道端に沢山咲いています。遠くの林にはジャケツイバラの黄色い花が樹木に絡みついているのが見えます。アサギマダラがマルバウツギの花の蜜を吸っています。第二広場ではカラスノゴマが小さな花をつけています。
・4月、5月は越冬した女王バチが巣を作る時期です。整備活動が中止となり人気のない道具小屋の中で保管していたシジュウカラの巣箱内にスズメバチが巣を作っていました。丸い壺のようです。気が付かなければ、鳥の巣箱型のハチの巣になったことでしょう。
フォトギャラリー1:初夏の森は花も昆虫も 写真をクリックすると拡大し解説が表示されます
フォトギャラリー2:巣箱の中にハチの巣が
2021年卯月(4月)
・新型コロナウイルス感染拡大防止の「緊急事態宣言」が解除されて一カ月もたたないうちに、よたび感染者が 増加し、今度は「まん延防止等重点措置」が適用になりました。またまた不要不急の外出自粛です。ワクチンの接種がすすみ、安心して通学、通勤、外出、会食ができる社会に戻ることを祈るばかりです。
・春を迎えたパウロの森では、雑木林のクヌギやコナラが一斉に新芽を伸ばし始めています。新年度を迎えた学園の白亜の校舎を雑木林の若葉が包み込み、新入生を歓迎しています。
森の広場の周りではヤマブキが黄金色の花をつけています。テニスコート脇の道端ではクサイチゴが、雑木林の中ではニガイチゴが白い花を咲かせています。
見晴らしの丘ではニオイタチツボスミレが花盛り、ツクバネウツギの花がうつむき加減に咲いています。ベンチの脇で菫色のアカネスミレも咲いています。
・学園の生徒たちが野菜を育てている『パウロファーム』の一角を借りて、今年も藍染めイベントに使うタデアイを植えます。土を掘り、畝を作って苗を植えます。畑の周囲はお花畑です。紅白のムラサキケマン、イチリンソウ、ニリンソウが花盛りです。上空ではウワミズザクラの花が風に揺れています。
フォトギャラリー1:春の森は花盛り 写真をクリックすると拡大し解説が表示されます
フォトギャラリー2:パウロファームの周りも花盛り
2021年弥生(3月)
・2回目の「緊急事態宣言」が再び延長されて、不要不急の外出自粛の不自由な生活が続きます。児童や生徒の皆さんは感染しないように細心の注意を払って通学し、3学期最後の月を迎えています。
2020年度は新型コロナウイルス感染拡大の為、4月、5月と学校での授業を受けられず、児童・生徒・先生にとっても大変苦労した一年でした。卒業、進級おめでとうございます。
・今年の3月は初夏のような陽気が続いて、月半ばには東京のソメイヨシノの開花宣言がでました。パウロの森でも早め早めに季節が移ろい、いろいろな草花、花木が花をつけ、雑木林のコナラやクヌギが若葉を伸ばし始めています。
・第二広場や見晴らしの丘では、ナガバノスミレサイシン、タチツボスミレ、エイザンスミレが咲き出し、シュンランが花を開きました。恩方小学校の一年生が植えた、イヌザクラ、ウワミズザクラ、メグスリノキ、ナナカマドも、産毛が生えた瑞々しい若葉を広げています。
・森の広場周辺では、落ち葉の中からミミガタテンナンショウが筆を逆さまにしたような格好でにょっきり芽を出しています。森の奥ではトリカブトの若葉が伸びています。食用になるニリンソウと良く似ています。
フォトギャラリー1:早春の森 写真をクリックすると拡大し解説が表示されます
今年もパウロの森に咲く四季折々の花を中心に森の自然をお届けします。お楽しみください。 担当槙田