カブトムシの飼育教室 2022年4月24日(日)

 今日の主たるプログラムのカブトムシ教室は飼育ハウス作りから始めた。

2ℓのペットボトルを上側約5分の1の位置でカットし、上側は蓋で下側を飼育室にする作業だ。カットはカッターを使うため親御さんが行い、その後子供さんがボトルに黒土を8cm敷き詰めその上にマット(餌となる堆肥)を10cm入れた。これで飼育の準備は完了だ。広げたブルーシートのマットの中から、予め準備し隠れている幼虫を探し出し、飼育ボトルに入れるのも子供さんが行う。マットをかき分けると白い塊のような幼虫が現れた。初めて見る大きな芋虫に驚き、手に取るのをためらっていたがこの不思議な生物にもすぐに慣れた。”大きいのはオスだ、小さいのはメスだよ。大きいのを欲しいが卵を産ませるには両方がいないとダメだ”とワイワイガヤガヤ賑やかに各自のボトルに1匹づつ入れた。マットの上に乗せると元気の良い幼虫はすぐに中に潜り込み隠れてしまった。後は逃げないように蓋をしてテープを貼り、そーと家に持ち帰ってカブトムシになるまで観察だ。5月末から6月にかけて、さなぎになり、6月後半から7月になって成虫へと羽化する。飼い方も教えてもらった。

 

 昼食を挟んで森の自然観察組と「ドングリの綱渡り」組の別れて残り時間を楽しんだ。

森に入って見上げると芽吹いた若葉が空を覆い、足元にはスミレ、クサイチゴ、チゴユリ、ホウチャクソウなどの可憐な花が咲いている。今が一番良い季節だ。ヤマブキの黄金色と赤いヤマツツジが目立ち、ウワミズサクラが森の入口を明るくしている。林床からにょっきりと出て不気味に咲いている草(ミミガタテンナンショウ)や真ん中に蕾がある葉(ハナイカダ)の説明に目を輝かせて聞いていた。またサンショウの若芽を摘んでいい匂いを嗅いだ。

 

 「ドングリの綱渡り」は知恵の輪を解くような遊びだ。まず知恵の輪作りから始めた。ノコギリで丸太を輪切りして、両脇は小さく真ん中に大きい三つの穴を空け両側の紐にドングリを一個づつ通し、片方のドングリを紐を操作してもう一方側に移す遊びだ。子供さんにとってノコギリを使うのはほとんど初めてで、始めはなかなか切れなかったが班長や親御さんの手助けでうまく切れるようになった。小さな子供さんはお父さんと一緒にノコギリを握って最後まで綺麗に切ることができ達成感を味わったようだ。穴あけはスタッフが行った。現物見本や説明に従って輪切り材に紐とドングリを通し、「綱渡り」の解に家族ぐるみで挑戦した。”ああでもない、こうでもない、上手くいかない、絡まってしまった」など、楽しい声があちらこちらから聞こえて来た。仕組みを理解できれば3ステップで解けるが、それは帰ってからのお楽しみにした。