例年なら裏高尾の梅林の見ごろは2月下旬からといわれているが、今年は既に蕾が紅く膨らんできて、120年来の暖冬とのニュースも納得できるところである。この暖冬のなかで、今朝のパウロの森は3℃でうす霜も観察できる寒い朝となった。9時から作業前ミーティング、準備体操、安全注意があり、続いて参加者18名で薪割り用の材運びで少しずつ体も温まり始めた。

午前中は西の谷渡りの整備、見晴らしの丘除伐、道具小屋の整備、竈担当に分かれ作業をした。午後は薪割り斧の使い方研修とナメコ栽培のための桜材のほだ木の準備であった。

報告者が属したグループでは、Ｂ渡りの新たに丸太を組んでかけられた橋に厚板を釘打ちして滑り止めとし、橋への下りの階段をより安全に通行できるように土嚢を積み、谷側に傾斜し危険な状態にあった傾斜を修正した。結果、より安全に通行できるようになった。また、滑落防止のトラロープも設置した。午後の作業は、薪割り斧の使い方研修があり、森田代表より薪割りを行うのに必要とされる注意事項について指導いただきながら実践した。針葉樹の杉と広葉樹のハリエンジュを割ったが、材の性質の相違から杉は割りやすく、ハリエンジュはそれに比べ粘りがあり割れにくかった。この薪割り実戦の結果、薪置き場に1メートル程の新鮮な色の薪が積み上げられて達成感を得ることができた。

定例作業終了時の2時に、各班からそれぞれ、①見晴らしの丘の除伐では、校舎側のスギを伐倒しリョウブやカエデの灌木を切ったこと、②道具小屋の整備では、リュック掛けを増設し小屋内の不用品を整理したこと、③ほだ木の準備では、東尾根の直径25センチメートルのヤマザクラを伐倒し玉切りにして集めたことが報告され、ヒヤリハットもなく無事に一日の作業を終えることができた。

今日のトピックスとしては、①朝から水道が使用できず豚汁づくりは下のグランド横の水道から水を運んでの料理となったこと、②今朝、パウロ学園入り口近くの畑に設置された箱罠に人間大のイノシシが一頭捕獲され、その後、処分されたこと、③ビオトープの池にヤマアカガエルの卵があったことなどがあった。特に、イノシシの箱罠では既に4頭の猪が捕獲されたとの由、近隣の農家の方の獣害に対するご苦労の様子を垣間見た気がした。

昼食時に竈で料理された豚汁は静止していると冷える体を温めてくれ、午後の作業への活力となり大変美味しくいただくことができた。ご馳走様でした。