竹の水鉄砲作りと昆虫探し 2019年8月3日(土)

  パウロの森での夏の風物誌、「竹の水鉄砲作りと昆虫探し」を実施した。水鉄砲作りのイベントには相応しいものの、とても暑い日であった。参加者の皆様は、それをものともせず、午前10時、準備を整えて5つの班に分かれて活動を開始。午前中の作業は、竹についての知識を深めながら水鉄砲を作ることを主に、それに竹の節を利用した「カエルバッジ」や「蟷燭立」の製作が加わった。


 班長達の指導のもと、子ども達は、竹筒の大きさに見合う押出棒を、水をきちんと噴き出すことができるよう作らなければならない。そのために使うスポンジや布の巻加減が難しい。早々と作る子もいたが、押出棒の作成は試行錯誤を要し、工夫しながら無心に水鉄砲を作りあげた子ども達やそれを見守る両親達の表情は、とても満足げであった。子ども達は完成させた水鉄砲の遊びに興じていたが、それは「的当」ゲームで最高潮に達し、的に向けて集中的に水鉄砲の水を浴びせる子ども達の姿に、私達も幼い頃の自分達に思いを重ねた。

 昼食をすませて昆虫探しまでの間、エゴノキの丸太切りとコースター作り、画用紙にお絵書きとお母さん達の藍の叩き染を行った。各々短い時間であったが、参加者の皆様には楽しんでいただけたものと思う。やはり、参加した子ども達の興味は、パウロの森に棲む昆虫たちとの出会いであった。限りある時間の中での活動であったが、採集してきたクワガタムシなどの昆虫についての説明に耳を傾ける子ども達の眼は、興味に満ちあふれていた。また、参加した子ども達の昆虫に関する豊富な知識に感心した。

 参加していただいたご家族の皆様との時間は瞬く間に過ぎたが、今年も意義ある交流の時を持つことができた。主催者として、縁あってお互いに過ごした1日を子ども達がその記憶に留め、大人になった時に、自然が自分達の周囲に存在することの大切さを思い出し、社会と自然を結ぶ貴重な架橋となってくれることを願う次第である。今日の明日にと結果が出るものではないが、そのための地道な努力を続けて行きたい。