シジュウカラの巣箱作り教室 2020年9月27日(日)

 天気は曇で、雨が懸念されましたが、お父さん、お母さん、おばあちゃんと一緒に子どもたちが元気よくパウロの森にやってきました。早速、開会式を行い、それから4班に分かれ、1班、2班はシジュウカラの巣箱作りに取り組み、4班、5班はパウロの森の自然観察に向かいました。約1時間したらお互いに交代です。

 

 巣箱作りは、まず杉板に引かれた線に合わせてノコギリで切り出します。巣箱の正面板、側面板、背面板、床板ができると、お手本の巣箱を見ながら完成したらどんな形になるかイメージ作りをします。次は錐で穴をあけ、金槌で釘を打って組み立てていきます。釘がきれいに打ち込めるよう子どもたちは真剣な眼差しです。巣箱の形ができてきたところで樹に掛ける針金を背面板の穴に通しました。屋根板は開けられるように一枚板を蝶番で取り付けます。木ねじをドライバーでねじ込み、開閉できるよう屋根板を木ねじでとめ、背板にヒートンを付けて1時間ほどで完成しました。そして森の自然観察から帰ってきたグループと交代し、同じ工程で作業を行いました。

 

 自然観察は、パウロの森探検で、シイタケの栽培場、第2広場、ご神木、観察用通路を経て東尾根のムササビの巣箱、アラカシ広場を経ての周回路を辿りました。ムササビ食痕を見たり、ツリバナの赤い実やサンショウの香りなどに触れたり、バッタを見たりしながら、森の中の植物や動物の多様性について班長達の話を聞きました。

 

 午後は、幹事から家に帰ってシジュウカラの観察がうまくできるように、巣箱を掛ける時期や来年の3月頃からシジュウカラが行う営巣の様子などの説明を行いました。次にウリカエデやスギの丸太をノコギリでカットしてコースターを作り、ポスカで絵を描いたり、用意した竹材や切った丸太に穴をあけてブンブンゴマを作りました。森の産物である樹木を利用した簡単な玩具造りでしたが、子ども達は大満足でした。

 

 時は瞬く間に過ぎ、午後2時前に閉会式となりました。バスで帰る子どもたちは袋に入れたシジュウカラの巣箱を抱えて長い坂を元気に歩いて帰りました。私も付き添いで、一緒に下りましたが、ゲームに夢中になりがちな現在の子どもたちにとって、自然の中で家族とシジュウカラの巣箱を作ったことは、一生忘れない思い出になったのではないかと思いました。